お城でワイン!?フランスボルドーのシャトー巡りツアーリポート!

更新:2019/03/08

8,481views

首都パリから2時間ほどの距離にあるボルドーは、世界最大の上質なボルドーワイン生産地としても有名です。そんなボルドーでできる観光体験あるシャトーをご紹介します!

ボルドーワインとセットでよく耳にするシャトーとは?

シャトー château はフランス語で「城」を意味する単語ですが、ボルドー周辺では多くのワイナリー(ぶどうの栽培から醸造、瓶詰までの工程を行う)が「シャトー 」と名乗っています。

つまりここでいうシャトーとは、「お城のような様相のワイナリー」というとわかりやすいかもしれません。

小さくて質素なシャトーもあれば、まさにシャトーの名にふさわしい見事な城館を所有する大規模なワイナリーも多数あります。

日本でもワイナリーは見学できますが、お城や広大なぶどう畑を見学できるボルドーのシャトーツアーは見逃せない、おすすめ観光体験なんです!

ボルドーワインを代表するといわれる5大シャトー

ボルドー地区にはワイン界の頂点に立つ非常に質の良いワインを生産する有名シャトーが集中しています。「ボルドーの5大シャトー」というのは、1級から5級まであるボルドー赤ワインの格付けで堂々たる1級に君臨するシャトーのことです。

まずは、ボルドーの北、距離的に一番遠いシャトーから徐々に南下する形で、1855年にナポレオン3世の時代に格付けされた5大シャトーからご紹介しましょう。

【5大シャトー】Château Lafite Rothschildシャトー・ラフィットロートシルド

広大なぶどう畑が広がるメドック地方で、北方にあります。仏語読みは「ラフィットロッチルド」です。ボルドーから約70kmの場所です。

【5大シャトー】Château Mouton Rothschildシャトー・ムートンロッチルド

すぐ隣にあるのは、Mouton Rothschildシャトー・ムートンロッチルド(日本語表記ではロートシルド、ロスシルドなどの表記されることが多いです)。元をたどれば同じロートシルド家。兄弟が各々のシャトーを経営して別々に発展させました。

【5大シャトー】Château Latourシャトー・ラトゥール

Pauillac(ポイヤック)という町の周辺にあるシャトーです。

【5大シャトー】Château Margauxシャトー・マルゴー

ラトゥールから22km南下するとマルゴー村に入ります。こちらは言わずと知れたかの有名なシャトーマルゴー。

建物も圧巻ですね。

【5大シャトー】Château Haut-Brionシャトー・オーブリオン

ボルドーの西側、隣町ペッサックにあるシャトー・オー・ブリオンです。

オーブリオンはボルドー市役所のある場所から約4キロほどで市内から近いので、訪れやすいのではないでしょうか。静かな住宅 街の中にワイナリーがあります。

ここまで紹介してきた5大シャトーでは、どれもこれもため息が出るくらい高価な高級赤ワインを生産しています。シャトー・ラトゥール以外は一般の見学を受け入れていますのでぜひ訪れてみてくださいね!

ここからは、試飲リポート着きでシャトーをご紹介します!

Château SUDUIRAUTシャトー・スデュイロー

世界最高峰の貴腐ワインで有名なシャトーです。

日本では、甘口白ワインはデザートワインと言われていますが、現地では食前酒または食事とともにいただきます。ブルーチーズやフォアグラとよく合うんだそう!

ガイドさんのおすすめは、ブルーチーズをくるみとともにチコリにのせて、ワインを味わう組み合わせだそうです。

ここで、ワインになるブドウの粒の試食という貴重な体験をさせていただきました!想像以上に甘くてみずみずしくて、とっても美味しかったです♪いよいよシャトーの内部に潜入します!

こちらはワインの貯蔵庫。樽の中で収穫したブドウは2.3週間かけて発酵させてアルコール度数を高めていきます。

こちらのシャトーでは樽は4年半使用して、のあとはウイスキー業者へお渡しするそう。最後にワインの試飲です!

トロンとした貴腐ワインは、黄金色。はちみつのような甘さで、今まで飲んだどのワインよりも美味しかったです。

Château Franc Mayneシャトー・フラン・メーヌ

シャトーの前には美しいブドウ畑が広がるシャトー・フラン・メーヌ。

こちらの畑で栽培しているブドウは90%がメルロー、10%がカルベネソーヴィニヨンだそうです。じっくり選んだブドウ一粒を試食させていただきましたが、甘くてとっても美味しかったです。

シャトーの眼の前には美しい1本道が続いています。

さて、こちらのシャトーのみどころは、なんとワインを貯蔵する洞窟!

写真では明るいのですが、広々とした洞窟内部は薄暗く、なんだか探検をしているような気分になりました!

温度は夏も冬も14度、一年中温度が一定に保たれています。設置されているワイン樽も雰囲気がありますね。

壁は水分を含んでおり、触れてみると湿っていました。

洞窟を見学したあとは、お待ちかねのワインの試飲です。

特別級に格付けされているシャトー・フラン・メーヌの赤ワインに大満足!

ほろ酔いでシャトーの前でぱちり♪

Château GRUAUD LAROSEシャトー・グリュオ・ラローズ

シャトーの目の前にそびえ立つこちらの展望台が目印のシャトー・グリュオ・ラローズ。

シャトーの全景を見渡すことができる展望台に登ることができます。

展望台から見える圧巻の景色・・・!

整備された緑とそびえ立つ真っ白なシャトーが美しいですね。その周囲には広大なブドウ畑が広がっています。こちらの畑で栽培しているブドウは90%がメルロー、10%がカルベネソーヴィニヨンだそうです。

展望台見学のあとはさっそくシャトー内部の見学へ。

シャトー・グリュオ・ラローズではステンレス製のタンクは一切使わず、木製タンクとコンクリートタンクを使用しています。それぞれの樽には番号がついていて、収穫した人の名前やいつどこで収穫したのかがデータ化されているそうです。

さて、つづいてはお楽しみのワインの試飲~!

シャトーはフランス語で「お城」という意味ですが、シャトー・グリュオ・ラローズは、まさにお城のような豪華で可愛らしい建物が印象的でした。

これから訪れる方は、お城のようなシャトーを背景に、ぜひお姫様や王子様になったつもりで写真撮影してみてくださいね!

Chateau Prieure Lichineシャトー・プリューレ・リシーヌ

プリューレとは小修道院という意味で、12世紀に修道院でつくられたミサ用のワインが起源となって今に至るんだとか。

ミサで使われるワインは白ワインであるため、歴史を重んじて、今でも白ワインを少し製造しているそうです。

こちらのシャトーでは、2013年から最新式のコンクリートタンクを使用しています。

シャトーによってタンクや蔵、樽など違いがあって興味深いですね。お待ちかねの試飲タイム!

風味高く繊細な味でとても美味しかったです。ワインが購入できるエリアでは、ワイングッズも販売していました。

こちらはワインのエプロン!

ワイン以外で私のおすすめのお土産は、こちらの水色のパッケージが目印のチョコレートです。

以前メドックマラソンツアーに参加した方からおみやげにもらい、とても美味しくて印象に残っていたのです。まさか私自身も訪れてシャトー・プリューレ・リシーヌで出会うことができるとは思っていませんでした!

オレンジやラズベリー、キャラメルなどのフレイバーと甘すぎないチョコレートのバランスがよく、スイーツ好きの方へのお土産にぴったりですよ♪

Château Valandraudシャトー ヴァランドロー

シャトー ヴァランドロー は、2012年格付けの見直しでサンテミリオンのプルミエ グランクリュ クラッセ1er Grand Cru Classé に昇格したワイナリーです。

サンテミリオン村から田舎道を東へ車で7分ぐらい。こじんまりとした農家のような建物ですが、実は奥行きがあります。

ボルドーのワイナリーはシャトーと呼ぶのが一般的ですが、歴史を持つ大きな城館(シャトー)を持つワイナリーは少数。多くはこういった農家に醸造所が付随している感じか、住人がいない場合は醸造所と事務所しかない場合がほどんど。

敷居をまたぐとオーナーのジャン・リュック・テュヌヴァンThunevin(写真左)がいらっしゃいました。テュンヴァン氏はワイン商としても有名です。

シャトー ヴァランドローは約10ヘクタールのブドウ畑を持っていて、シャトー ヴァランドローそしてセカンドワインがあります。また白ワインも出しています。

かの有名なロバート パーカー氏がテュヌヴァン氏に「bad boy」と「Black sheep」というあだ名を付けたことをきっかけにクリエートされたのが、黒い羊のラベルのBad Boyというガレージワイン。このテュヌヴァン氏はガレージワインの火付け役ともいわれていて、出す商品は爆発的にヒットしています。

シャトー ヴァランドローではB&Bもやっています。最近宿泊施設を持つシャトーは増えています。普通のホテルも便利でいいですが、こういった滞在施設もおすすめです!

【Château Valandraud】住所:6 rue Guadet BP 88 - 33330 Saint Emilion

いかがでしたか?パリへ訪れた際にはぜひ、少し足を伸ばしてシャトー巡りをしてみてくださいね。

旅工房ヨーロッパセクション
旅工房のヨーロッパ担当トラベル・コンシェルジュが、ヨーロッパの最新情報をご紹介します!

このライターの記事一覧

AREA

地域


閉じる