韓国で食品や料理の再利用が合法?!のホントとウソ

更新:2019/08/05

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2018年秋ころにインターネットを騒がせたニュース、韓国の食堂での食品再利用の合法化。

実際のところは一体どうなの?!とご心配されている韓国好きのみなさんのために、韓国の『ビュッフェレストランなどの衛生ガイドライン』に記載されている内容を、簡単にわかりやすくご説明します!

1度テーブルに出した食べ物や飲み物は、再利用・再調理・保管はダメ!

一部の人々がその内容を誤解して受け取ってしまい、ネットには「客が残した残飯まで再利用している」なんていう事実無根の書き込みも登場してしまいました。

しかし!韓国は立派な先進国。いくらなんでも食べ残しを他のお客さんに出すワケがありません!ネットではかなり大げさに書かれていることがわかります。

サンチュやミニトマト、エゴマの葉や青唐辛子などは洗浄後、衛生的に問題が無いと判断された場合に再利用可能

韓国の食堂で出されるサンチュや唐辛子などは、料理とは別の皿で提供されます。

このように、調理や味付けがされていなく、他の料理とも接触していない食材の場合、決められた洗浄方法で洗ったのち、衛生的に問題が無いと判断された場合に限り再利用が可能なんだそう。

決められた洗浄方法とは、「次亜塩素酸ナトリウム(野菜や果物の殺菌料として使用されるもの)を加えた水で3回以上洗浄しなくてはならない」と記載されています。

特にナーバスになる必要はないと思うのですが、そこをどう判断するかは個人の考え方次第かもしれません。

容器から分けて取り分けるキムチや薬味などは再利用可

韓国では、テーブルごとに大きめの容器にキムチが入れられていて、トングを使って皿に取り分けて食べるというスタイルの食堂が多くみられます。

ガイドラインで利用可能といっているのはまさにこの方式のことなんです。

これは、日本で例えるなら、牛丼屋さんやラーメン屋さんにある紅生姜やにんにく、もしくは回転ずし屋さんのガリの置かれた容器と同じようなイメージです。

もちろん、上の写真のように、すでに個々のお客さんのお皿に渡ってしまったものは不可です。

外皮や殻があり、原形のまま保たれていて、他の異物と直接接触していないバナナやミカンなどの果物類、ナッツ類は再利用可

皮を剥いて食べるものですが、これも個人の判断によるところかもしれません。

お客さんの不安を解消するため、お店によっては「食材を再利用していません」としっかり表示しているところもたくさんあります。

このように「当店ではキムチは再利用しません」とハッキリ書かれていると安心しますね!ちなみにキムチが美味しいお店は、料理も美味しい確率が高いです!

安心なお店かどうかを見極めるには?覚えておきたい5つのチェック項目!

じゃあ、どんなお店なら安心して食事ができるの?と思った人も多いはず。

これは韓国でも日本でも同じかもしれませんが、有名店だから、人気店だからといって一概に「大丈夫だ」と言い切ることはできず、最終的には自分の目で見て判断するしかありません。

そこで、良いお店かどうかを見分ける基準として、私が日ごろチェックするポイントを紹介します!

チェック項目1 お店の外観や店内の様子

最近では法律や世論が厳しくなり、問題があればすぐにSNSで拡散されてしまうので、どのお店も衛生面にはかなり気を使っているように思います。

その中でも、やはり外装やインテリアにこだわりがあるお店というのは、料理にも衛生面にもしっかりと気を配っているという傾向があります。

これは私個人の見解ですが、大手チェーン店よりも個人店、特に若い世代の人が経営しているお店の方が全体的に清潔感があるように思います。

オープンキッチンになっているお店も、調理している過程が確認できるので点数が高いです。

また、衛生面の意識はトイレにも表れます。トイレまで清潔に保たれているお店は、食品の取り扱いにも細心の注意を払っている可能性が高いです。

ただし、昔ながらの古いお店には美味しいお店も多いです。もし「古くて見た目がイマイチ!でもそこに行きたい」という場合、ネットのクチコミでお店情報をチェックしてみることをオススメします。

チェック項目2 従業員の対応や態度

経験上、従業員の接客が良いお店は清潔なお店が多いです。明らかにヤル気のなさそうに見えるアルバイトばかり、忙しそうなのに従業員の数が足りていないと感じるお店はなるべく避けるのがベター。

チェック項目3 スプーンと箸

旅行者でも簡単に確認できる箸とスプーン。ちゃんとしているお店ならば、食洗器を使用した後、従業員の人が箸やスプーンに付いた水滴を1本1本ふき取ります。

しかし、お店によってはふき取る作業を省略しているため水の跡が白く残っている場合があります。

水滴の跡なんか問題ないといってしまえばそれまでなのですが、細かい部分まで気を遣っているか?が信頼できるお店かどうか判断できるポイントといえるのではないでしょうか?

日本のように箸置きがあるお店はほとんどありません。テーブルにあるペーパーを敷いて、その上に置くようにするといいですよ。

取り分け皿やコップ、テーブルがキレイに拭かれているかも忘れずにチェックしましょう。もし汚れているのを見つけたら「パックォジュセヨ(変えてください)!」といって、新しい物と交換してもらいましょう!

チェック項目4 サンチュが新鮮かどうか

お肉料理などを注文すると無料で提供されるサンチュ。『衛生ガイドライン』では、このサンチュが再利用可能な食品のリストに入っています。だからこそきっちりとチェックしなくてはなりません!

サンチュは葉の薄い部分や根元の切り口が腐りやすいので、全体的にみずみずしく、根本や葉にヌメリがないことを確認します。

実験したところ、サンチュを下の写真のような状態で室温に置いておくと6時間後には葉の部分がしんなりしてきました

食べる時にパリッとしているサンチュは、新鮮でキチンと保存されていたことが想像できます。次にサンチュの下の部分を見てみます。サンチュを洗う時に、1番汚れが残りやすいのがこの部分です。ここまでしっかり洗われているか確認しましょう。

切り口が茶色に変色している原因はポリフェノール成分が酸化したもの。そのまま食べても問題ありませんが、気になる場合は茶色の部分だけちぎってしまえば大丈夫です。

でも、茶色に変色してヌルッとしている場合は、新鮮ではなく腐りかけているので食べないようにしましょう。

チェック項目5 リフィルするときの量

韓国の食堂では、ミッパンチャンと呼ばれるおかずサンチュ類無料でリフィル(追加)できるシステムです。

私はリフィルする時、たくさん盛ってくれるお店より少しずつ盛ってくれるお店の方を評価します。

食べ残しのリスクを軽減し、足りない場合はこまめに足を運んでリフィルしてくれる・・・そんなお店の方が、食材のこともお客さんのこともちゃんと考えてくれていると思うからです。

今日ご紹介したチェック項目は、ほとんどがお店の中に入ってから確認できること。店内に入って「あれ?なんか違う~!」と思っても、1度入店したら出るのはなかなか難しいですよね?

そんな時は、除菌できるウエットティッシュ、ペットボトルのお水を持ち歩いてるととても役に立ちますよ!安心できるお店をできる限り見極めて、楽しい韓国旅行の思い出を作りましょうね!

※この記事は、2019年1月現在『仁川市食品安全情報のお知らせ』のページに添付されている『ビュッフェレストランなどの衛生ガイドラインリーフレット』のPDFに記載されている内容を翻訳し、その内容をわかりやすく説明しています。

よこたん
韓国・仁川市に在住して8年目の主婦です。趣味はカフェ巡りと、美味しいパン屋さんをさがすこと、そして日本へ旅行に行くこと。仁川空港のある永宗島から、「韓国の美味しいもの」「楽しいこと」を発信して行きます。

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