イタリア旅行が安くなる時期はいつ?イタリアのベストシーズンと格安で行く予約のコツ

2025/06/25

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イタリアは、ヨーロッパでも特に人気の高い観光地のひとつで、年間を通して多くの旅行者が訪れています。ただ、北と南では気候や文化に違いがあり、旅の目的によっておすすめの時期も変わってきます。
また、費用をなるべく抑えたい方にとっては、観光のピークを避けた時期に出かけるのもひとつの手です。この記事では、旅の目的ごとにおすすめの季節や、安く行ける時期、事前に知っておきたい注意点を紹介していきます。

目的別に見るイタリア旅行のベストシーズン

イタリアには、芸術、歴史、グルメ、ファッションとさまざまな魅力があります。ここでは、イタリア旅行の目的に合わせたベストシーズンを紹介します。

観光を楽しむベストシーズン

歴史ある街並みや美しい景色を巡る観光がメインなら、春(4〜6月)と秋(9〜10月)がおすすめです。
春は気候が穏やかで、日差しもやわらかく、街のカフェにはテラス席が並び始めます。ローマのフォロ・ロマーノやフィレンツェのドゥオーモなど、屋外に見どころが多いイタリアでは、歩いて巡るのが心地よいこの季節がぴったりです。
秋になると夏の混雑が落ち着き、気温もやや下がって過ごしやすくなります。人気の観光地でもゆったりと見て回ることができ、夕暮れ時の街並みやライトアップされた建物が、季節ならではの落ち着いた雰囲気を演出してくれます。

グルメを楽しむベストシーズン

イタリアの食文化を楽しむなら、収穫の時期にあたる秋(9〜11月)が最適です。キノコやトリュフ、オリーブ、栗、ぶどうなど、旬の食材が豊富に出回り、各地で収穫祭も開かれます。たとえば、トスカーナでは白トリュフの祭り、ピエモンテではワインの収穫祭、南部では搾りたてのオリーブオイルを味わうイベントなど、食を楽しむ旅にはもってこいの季節です。
また、冬(12〜2月)もおすすめです。寒い季節には、煮込み料理や熟成されたチーズ、サラミなどが食卓に並び、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり味わえます。北と南で料理のスタイルが異なるため、地域ごとの特色を感じながら食べ歩くのも楽しい過ごし方です。

ショッピングを楽しむベストシーズン

ショッピングを目的に訪れるなら、イタリア全土で行われるセールの時期を狙いましょう。冬のセールは1月初旬〜2月、夏のセールは7月初旬〜8月中旬にかけて行われ、多くの店舗で大幅な割引が実施されます。
ミラノやローマ、フィレンツェといった都市では、ハイブランドや革製品、ジュエリーなどを普段よりかなりお得に購入できます。アウトレットモールでは、さらにクーポンや期間限定の特別価格が設定されていることもあります。人気商品はセール開始直後に売り切れることもあるため、到着後は早めに買い物に出かけるとよいでしょう。

イベントを楽しむベストシーズン

イタリアでは、1年を通して各地でさまざまなイベントが開かれています。なかでも有名なのが、2月に開催される「ベネチア・カーニバル」。仮面をつけた人々が中世の衣装をまとって街を歩く姿は、幻想的な雰囲気に包まれ、特別な体験になります。
春には、フィレンツェで復活祭にちなんだ「スコッピオ・デル・カッロ(荷車の爆発)」や、ミラノで行われる世界的な家具見本市「サローネ・デル・モービレ」など、文化と芸術が融合したイベントが盛りだくさん。夏は、野外オペラや音楽フェスが各地で開催され、開放的な雰囲気のなかで芸術を満喫できます。秋から冬にかけては、トリュフやワインのイベント、クリスマスマーケットなど、地元の暮らしに密着した催しが続きます。
どの時期も魅力がありますが、目的のイベントが決まっている場合は、事前に開催時期を確認してスケジュールを組んでおくと安心です。

イタリア旅行の人気スポットについてこちらでまとめています。どの時期に行くべきかを検討する際の参考としてご確認ください。

イタリア旅行が安い時期

「いつ行けば安くなる?」「航空券はいつ買うのがいい?」といった疑問をお持ちの方へ向けて、イタリア旅行の費用をぐっと抑えられる時期や、お得に旅するためのコツをご紹介します。

安く行ける時期は11月〜1月

イタリア旅行を少しでもお得に楽しみたいなら、観光のオフシーズンである11月〜1月が狙い目です。この時期は観光客が少なくなり、ホテルや航空券の料金もぐっと下がることが多くなります。
特に、12月中旬から年始にかけてはクリスマスやお正月で価格が一時的に上がることがありますが、それ以外の時期はかなり落ち着いていて、人気の観光地でもゆっくり回れるのが魅力です。
街は冬のイルミネーションで彩られ、クリスマスマーケットも各地で開催されるなど、静かながらも季節感あふれる旅が楽しめます。混雑を避けつつ、イタリアの冬らしい風景や文化を感じたい方にはぴったりの季節です。

航空券が安くなるタイミング

航空券の値段は、いつ買うかによってかなり変わります。一般的には、出発の2〜3ヶ月前に予約するのが一番安く買えると言われており、特に国際線では早めの行動がカギになります。
また、出発・到着の曜日にも注目です。週末は需要が高まるため価格が上がりやすいですが、火曜〜木曜の平日出発は料金が抑えめなことが多いです。予定が立てやすい方は、平日出発のフライトを選ぶだけでも節約になります。

燃油サーチャージ代金情報も見ておくとよいでしょう。多くの航空会社は2か月に1度燃油サーチャージ代金を見直しています。上がるようであれば、その前に買った方が安くなる可能性があります。
たとえば燃油サーチャージ代金が~5月31日は片道2万円。6月1日~片道2.5万円だった場合、5月31日に航空券を発券したときは航空券代金+燃油サーチャージ代4万円(往復)+諸税がかかりますが、6月1日に発券した場合は同じ航空券代金+燃油サーチャージ代5万円(往復)+諸税がかかることになります。月末近くに航空券を買おうとする場合、そこもチェックしてみましょう。

さらに、航空会社が実施するキャンペーンやセールも見逃せません。突然の値下げが行われることもあるので、気になる路線の情報はこまめにチェックしておくと良いでしょう。メールマガジンに登録しておくと、割引情報をいち早くキャッチできます。

ベストシーズンでも安く行くためのコツ

「気候のいい春や秋に行きたいけれど、できれば予算は抑えたい」そんなときは、ちょっとした工夫で費用を抑えることができます。まず意識したいのは、出発日。土日や連休ではなく、平日を選ぶだけで航空券やホテルの価格がぐっと下がることがあります。また、LCCや経由便を使えば、直行便よりもさらに安く移動できる可能性があります。日本からイタリアへの長距離路線ではLCCはありませんが、ヨーロッパ内の周遊部分だけLCCを活用すると安くなるパターンもあります。
加えて、航空券とホテルがセットになったパッケージツアーや、必要な要素だけを自分で組み合わせられる「ダイナミックパッケージ」を使うと、個別に手配するよりも割安になることがあります。タイミングと選び方次第で、ベストシーズンでも無理なく旅を実現できます。

イタリアの気候と季節の特徴

イタリアは、北から南まで地域によって気候が大きく異なる国です。年間を通して比較的温暖ではあるものの、訪れる季節によって旅の印象や楽しみ方はがらりと変わります。ここでは、イタリアの四季の特徴やおすすめの過ごし方を紹介します。

春(3月〜5月)の気候

イタリアの春は、気温が徐々に上昇し、花が咲き始める華やかな季節です。気温は10〜20℃前後と穏やかで、街歩きや観光にも最適な気候が続きます。
特に4月〜5月にかけては、日差しも暖かくなり、イタリア各地でガーデンフェスティバルやフードイベントが開催されるなど、文化や自然を満喫できるイベントが豊富にあります。観光地も混雑しすぎず、のびのびと散策できるのがこの時期の大きな魅力です。

夏(6月〜8月)の気候

夏のイタリアは、30度を超える真夏日が続くことも多く、日差しもかなり強くなります。とくに内陸部や南イタリアでは暑さが厳しくなるため、熱中症対策や日焼け防止は欠かせません。
また、観光客のピークシーズンでもあり、ローマやフィレンツェ、ベネチアといった人気都市では、ホテルやチケットが取りにくくなることもあります。冷房が効いていない建物や、昼休み(シエスタに近い長めの休憩)で閉まる施設もあるため、観光計画は無理のないスケジュールで立てるのがおすすめです。

秋(9月〜11月)の気候

秋は夏の暑さが和らぎ、気温も20℃前後と快適な日が多くなります。空気が澄んでいて風景も美しく、観光に加えて、秋の味覚を楽しむ旅にもぴったりの季節です。
イタリア各地では、ワインの収穫祭やトリュフ祭など、食にまつわるイベントが多く開催され、グルメを目的とした旅行者にも人気があります。都市だけでなく、田舎の村や地方都市をめぐる旅もおすすめです。

冬(12月〜2月)の気候

冬のイタリアは、北部では雪が降ることもあり、スキーリゾートがにぎわいを見せます。ミラノやトリノなどでは気温が0℃前後になることもありますが、南部は比較的温暖で過ごしやすい日もあります。
この時期は、各地でクリスマスマーケットが開催され、街はイルミネーションや飾りで華やかに彩られます。フィレンツェやローマでも、クリスマスの装飾や宗教行事にふれることができ、ヨーロッパならではの冬の旅情を味わえます。2月から3月にかけて行われるカーニバル(ベネチアなど)も見逃せません。

降水量の傾向

イタリアの雨の多さは、地域によっても、季節によってもかなり違いがあります。全体的には「秋から冬にかけて雨が増える」「夏はカラッと晴れた日が多い」といった傾向があります。
たとえばローマやフィレンツェなど中部の都市では、10月〜11月ごろに雨が増えやすく、天気が変わりやすい時期です。長く降り続くというよりは、急にザーッと降って止むような雨が多く、折りたたみ傘や軽いレインコートを持っておくと助かります。
北部のミラノやベネチアでは、秋に加えて春先にも雨が降りやすく、曇りがちな日や霧が出ることも。観光の予定は、天気と相談しながら柔軟に動けるようにしておくと安心です。
南イタリアは比較的乾燥していて、特に夏はほとんど雨が降らず、からっとした晴天が続きます。ただ、冬になると突然強い雨が降ることもあり、タイミングによっては足止めされることもあるので注意が必要です。
それぞれの地域と季節に合わせて、持ち物や服装を少し工夫するだけで、旅の快適さがぐっと変わってきます。出発前に現地の天気をチェックしておくのもおすすめです。

イタリア旅行に行くタイミングの注意点

どの季節にも魅力があるイタリアですが、「できれば避けたいタイミング」があるのも事実です。混雑や高騰、天候面の不便など、旅の快適さに影響する要素をチェックしておきましょう。

夏のピークシーズン(6〜8月)

夏のイタリアはまさに観光ラッシュ。気温は30℃を超える日が続き、観光地は世界中からの旅行者でにぎわいます。特に8月はイタリア国内でもバカンスの時期と重なり、都市部の商店が休業することも。
日差しの強いなかで長時間並ぶこともあり、体力的にもなかなか大変。料金も高くなりがちなので、静かにのんびり旅をしたい人には、別の季節をおすすめしたくなります。
ピークシーズンであっても行きたいという方は、少し時間をずらしたり、事前に予約をしておくだけで、かなり快適になります。たとえば、美術館や有名スポットは朝イチを狙ったり、オンラインで入場チケットを手配しておくと、並ぶ時間を短縮できます。日中を避けて、夕方から夜にかけて訪れるのもおすすめです。

イタリアの大型連休・祝日

イタリアでは、祝日があると前後に休暇を取って連休にするのが一般的です。クリスマス(12月25日)や復活祭(春)、フェッラゴスト(8月15日)などは多くの施設が閉まり、観光しにくくなることもあります。
特にフェッラゴストの時期は、リゾート地に人が集中してホテルの予約が取りづらくなったり、料金が跳ね上がったりするので注意が必要です。スケジュールを立てる前に、現地の祝日を調べておくとトラブルを避けやすくなります。

冬のオフシーズン(11〜2月)

冬のイタリアは旅行費用を抑えられる反面、天候や施設の営業状況に左右されやすい時期でもあります。北部では雪が降り、寒さも厳しくなるため、屋外観光には不向きな日も。南イタリアは比較的温暖ですが、それでも朝晩は冷え込むので防寒は必須です。
観光地によっては営業時間が短くなったり、季節休業になるお店もあります。静かな旅を楽しめる一方で、限られた選択肢の中で動く必要がある点には注意しておきましょう。

まとめ

イタリア旅行は、時期を選べばお得に楽しめます。観光のオフシーズンである11月〜1月は、航空券や宿泊費が抑えられる狙い目のタイミング。さらに、出発の曜日や予約のタイミングを工夫すれば、ベストシーズンでもコストを抑えることができます。
行きたい場所や過ごしたい時間のイメージに合わせて、時期を柔軟に選ぶことが、満足度の高い旅につながります。ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、自分らしいイタリア旅行を計画してみてください。

旅工房ヨーロッパセクション
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