かわいい!北海道の方言を紹介!よく使うものや特徴を解説【したっけ・なまらなど】
2021/08/20
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旅先で耳にする現地の方言。耳慣れない言葉に戸惑うこともありますが、地域ごとの言葉の違いを肌で感じられるのは面白いですね。なかでも北海道の方言は、語尾に特徴があるもの、響きが可愛いものなどがあります。なかには挨拶代わりに使えるものもあるので、よく使う方言を覚えて地元の人たちとの会話で使ってみましょう。こちらの記事では、「したっけ」や「しばれる」など北海道でよく使われる方言について解説します。
古風で可愛い!北海道の方言はどんな特徴がある?
北海道民と話をすると、語尾に「だべ」「だべさ」などがつく、どことなく古風で可愛らしい響きの方言をよく耳にします。また、小さい「つ」や「ん」などを含む言葉や、濁音を含む言葉が多いのも特徴でしょう。日頃、北海道の方言に慣れていない人にとっては、とても新鮮に聞こえるはずです。
開拓時代には全国各地から多くの人が北海道へやってきたため、各地の方言が浸透して北海道の方言が形成されたといっても過言ではありません。広大な北海道では道内でも地域によって方言が異なるところがあり、東北地方の方言と共通しているものも多く見られます。中には、関西の影響を受けた「おっきに(ありがとう)」や「わや(ひどい)」などを使用する地域もあります。
北海道の方言でよく使うもの一覧!面白いものも
「そしたら」を意味する「したっけ」
「したっけ」は北海道ではよく耳にする方言の1つです。標準語の「じゃあ」「そしたら」にあたる言葉で、接続詞として使われます。また、「バイバイ」「さようなら」などの挨拶としても使える便利な表現です。響きがとても可愛らしく、つい使ってみたくなりますね。北海道を訪れる際にはとりあえず覚えておきましょう。
【会話例】
「昨日のお昼は外食だった。したっけ(そしたら)、今日はお弁当にしよう」
「今日は久しぶりに会えて楽しかったよ。したっけね(またね)!」
「とても」を意味する「なまら」
「なまら」は意味を知っている人も多いのでは?テレビなどでも耳にする言葉ですね。なまらには「とても」「すごく」などの意味があり、強調したい時に使われる表現です。特に若い人が使う傾向にあり、年配の人の中にはあまり上品ではないという印象を持っている人も…。そのため、女性はなるべく人前で使わないことをおすすめします。「ら」を抜いて、「なま」もしくは「なんま」などといった使い方もできます。
【会話例】
「これ、なまら(すごく)うまい!お代わりしたいなぁ」
「初めてプレゼンしたけど、なまら(とても)緊張した!」
「触る」を意味する「ちょす」
物理的に「触る」という意味を持つ「ちょす」。パッと聞いただけでは意味を理解できない人が多いでしょう。こちらは北海道だけでなく、東北地方でも広く使われる表現です。「触らないで!」と言いたい時には、「ちょさないで!」を使いましょう。また、ちょすには他に「からかう」という意味もあります。好きな子に「ちょっかいを出す」などの場面でも使えますよ。
【会話例】
「私のスマホ、ちょさないでよ(触らないでよ)!」
「こら!髪ばかりちょすな(触るな)!」
「好きな女の子をちょする(からかう)男子」
「とても寒い」を意味する「しばれる」
「しばれる」は「とても寒い」という意味の方言です。ただし、北海道で使われる方言ならではのもので、土地柄少し寒いくらいでは使いません。気温が激しく冷え込んでいる状況、例えば氷点下の日などによく耳にします。「今朝はしばれるね」と冬の挨拶代わりにもなる便利な表現です。語源には諸説ありますが、「寒くて体が縛られるよう」という説が有力だそう。冬の北海道でぜひ使ってみてください。
【会話例】
「今朝はなまらしばれるね(とても寒いね)!水道管が凍ってたよ」
「がんばる」を意味する「けっぱる」
「けっぱれ!」と声をかけられたら、応援してもらっているのだと理解しましょう。「けっぱる」には「がんばる」「ふんばる」などの意味があります。東北地方でも広く使われ、誰かを応援したい時に覚えておくと便利ですよ。「がんばれ!」と同じように「けっぱれ!」という使い方をします。
【会話例】
「もう少しでゴールだからけっぱれ(がんばれ)!けっぱれ!」
「明日は英語の試験だからけっぱるわ(がんばるよ)!」
「決勝戦までもう1試合!みんなでけっぱろう(がんばろう)!」
「可愛い」を意味する「めんこい」
「可愛い」という意味の「めんこい」も耳慣れた方言ではないでしょうか。こちらは北海道や東北地方だけでなく、他の地域でも耳にすることがある表現。語源は東北地方の古語「めぐし」が変化したものだとされています。ただし、若い人は「めんこい」をあまり使いません。可愛らしい赤ちゃんや子ども、動物などに対し、年配の人が使う方言として覚えておいて問題ないでしょう。
【会話例】
「うちの孫はほんとにめんこいな(可愛いな)!」
「こんなにめんこい(可愛らしい)嫁さんが来てくれて幸せだ」
「疲れた」を意味する「こわい」
肉体的にぐったりと疲れている時に使える方言が「こわい」です。標準語では「怖い」を連想する人も多く、意味を知らないと混乱してしまうでしょう。体調が悪い時など、「体がだるい」「苦しい」という意味でも使えます。誰かが「こわい」とつぶやいていたら、「大丈夫?」と優しく声をかけてあげましょう。
【会話例】
「今日はこわい(疲れた)から、風呂にゆっくり浸かりたい」
「昨日の大雪で雪かきが大変だったよ!あー、こわい(疲れた)!」
「なんで」を意味する「なして」
北海道だけでなく、全国各地で使われる「なして」。「なぜ」「なんで」「どうして」などの意味があり、相手に問いかける時に使うのが一般的です。「なして、こんなこともできないんだ!」などと強い口調で相手を非難する時にも使われます。「なして」の語源は、「なぜ 」と「どうして」をつなげたものだとされています。さらに、「なしても=どうしても」「なした=どうした」といった使い方も。ほとんどの地域で同じ意味となりますが、長野県では「〜なさって」と丁寧語の意味になるので注意しましょう。
【会話例】
「なして(どうして)、君がここにいるんだ?」
「北海道出身の人」を意味する「どさんこ」
「道産子(どさんこ)」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。こちらは北海道の方言ではなく、全国的に使われている言葉です。もともと「どさんこ」とは北海道産の馬を表す言葉でしたが、現在では北海道出身の人や、北海道生まれの人なども指す言葉になりました。これは、東京生まれの人を「江戸っ子」と呼ぶのと同じですね。ただし、北海道民の中には「どさんこ」と呼ばれることを快く思っていない人も多いので、人に対して面と向かって使うのは避けた方がよさそうです。
「捨てる」を意味する「なげる」
初めて聞く言葉であればその地方の方言だと推測できますが、標準語とまったく同じ言葉の場合は混乱してしまいますね。例えば、北海道でよく耳にする「投げる」という言葉。「ボールを投げる」「石を投げる」などの使い方が一般的ですが、北海道では「投げる=捨てる」という意味があります。看板などに「ゴミ投げ禁止!」と書いてあるのを目にすることもあるでしょう。
【会話例】
「今日は水曜日だから、生ゴミを投げておいて(捨てておいて)」
「この場所にゴミを投げたらいけません(捨ててはいけません)」
「冷たい」を意味する「しゃっこい」「ひゃっこい」
「とても冷たい」という意味の「しゃっこい」。中には「ひゃっこい」や「ひやい」と言う人もいるようです。水や氷、雪などの冷たいものに触った時に使える方言ですよ。すでに紹介した「しばれる=気温が低くて寒い」との使い分けに注意しましょう。もちろん冬でも使えますが、春や秋などに「水が思った以上に冷たくてびっくりした」というニュアンスで使われることが多いようです。
【会話例】
「やっぱりビールはしゃっこい(冷たい)のがおいしいね」
「ひゃっこい(冷たい)かき氷が食べたいな!」
「〜でしょ?」を意味する語尾「〜あるしょ?」
会話の相手に「〜でしょ?」と同意を求める時に使いたい「〜あるしょ?」。もしかしたら「〜しょ?」で使うことの方が多いかもしれません。語尾につけることで同意を求めることはもちろん、言いたいことを念押しする際にも使えます。相手に問いかける際は語尾の「しょ」を上げて発音し、さも当たり前のことを伝えたい場合は下げ気味に発音するのがポイント。これは北海道民以外の人でも理解しやすく、若い人の間でよく使われる言い回しです。
【会話例】
「昨日、駅前のカフェにいたしょ(いたでしょ)?」
「来週、山登りに行くしょ(いくでしょ)?」
「居心地がいい」を意味する「あずましい」
「あずましい」は、「居心地がよい」「気持ちがよい」「(気分が)落ち着く」などの意味を持つ方言です。ただし、実際には否定形で使われることが多く、「あずましくない=居心地が悪い、落ち着かない」といった使い方をするのが特徴。否定形ではありますが、なんとなく優しい響きのためそれほど悪意を感じない便利な表現です。
【会話例】
「昨日行った居酒屋はうるさすぎて、あずましくなかったよ(居心地がよくなかったよ)」
「今日は久しぶりの快晴で、風があずましい(気持ちよい)!」
語尾に「〜だべ」「〜さ」をつける可愛い表現も!
北海道の方言で語尾につけることの多い「〜だべ」。特に意味はなく、「〜だべさ」「〜べ」「〜さ」など様々な使い方ができます。語尾にこれらがつくことで、とても可愛らしい表現になりますね。もっとも手軽に使えるのが「〜べ」。どこか行きたい場所がある時などに「行くべ?」と言えば、「行こうか?」といった意味になります。性別や年齢を問わず幅広く使われている方言です。
【会話例】
「明日は大雪になりそうだから、早めに家を出るべ(出よう)」
「思いっきり走って喉が渇いたさ(渇いたよ)」
アイヌ語の方言や、そのまま日本語になった言葉!
北海道の先住民として知られるアイヌの言葉にも方言があります。アイヌ語の方言は主に北海道、樺太、本州東北北部、北千島の4つに分かれていて、地域によって単語や発音が異なるのが特徴です。これは、日本各地の方言とまったく同じですね。例えば「おじいさん」という単語は、アイヌの方言では「エカシ」「ヘンケ」などとなります。
また、アイヌ語がそのまま日本語になったものも多く、言葉の意味を知るのは興味深いでしょう。例えば、「札幌」はアイヌ語の「サッポロペッ(乾いた広大な河)」、「室蘭」はアイヌ語の「モルラン(小さな坂のある場所)」が語源とされています。他にも、「苫小牧=トマコマイ(沼の奥にある川)」「知床=シレトコ(地の果て)」など、特に地名にアイヌ語が使用されていることが多い印象を受けます。
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