美しい街並みと芸術、美食にあふれた国・フランス。なかでも首都パリは、エッフェル塔やルーヴル美術館など、一度は訪れたい憧れのスポットが詰まった特別な場所です。
そんなフランス旅行を計画するとき、「パリ旅行っていくらくらいかかるの?」とざっくり予算を考える方も多いかもしれません。
しかし実際は、訪れるスポットや過ごし方によって必要な費用は大きく変わります。
この記事では、フランス旅行で人気のスポット「パリ市内観光」「ディズニーランド・パリ」「モンサンミッシェル」を例に、それぞれの旅行費用の目安やポイントを詳しくご紹介します。予算に合わせた理想の旅をプランニングする参考にどうぞ!
※記事内の金額はすべて記事作成時点の情報です。最新の料金や詳細は、各スポットの公式サイト等でご確認ください。
フランスの基本情報と物価事情
フランスの通過はユーロ(EUR)で、2025年7月時点の為替レートは1ユーロ=約172円です。パリの物価は日本と比べると全体的に1.5倍程度高く、特に外食費がかかります。カフェでの軽食が5~8ユーロ、ビストロのランチが15~25ユーロ、ディナーは30ユーロ以上かかることは一般的です。
フランスでは、クレジットカード中心のキャッシュレス決済が主流です。小さなカフェやスーパーでもタッチ決済が広く使われており、VISAやMastercardがあれば安心して利用できます。一方で、JCBやAMERICAN EXPRESSは対応していない店舗も多いため、できれば別のカードも持っていきましょう。
現金は大量に持ち歩く必要はありませんが、チップやマルシェ(市場)、公衆トイレの利用料、券売機の故障時など、必要になる場面もあります。50〜100ユーロ程度を予備として用意しておくと、いざというときに安心です。
人気観光地別の旅行費用相場
パリ市内観光|王道プランの費用は?
フランス旅行がはじめての方に人気なのが、パリ市内をじっくり巡るプランです。
主要な観光地が市内に集中しており、徒歩や地下鉄で効率よく回れるのが魅力。短期間でも、美術館・グルメ・ショッピングなどパリらしい体験を楽しめます。
《3泊5日・パリ市内滞在/費用目安:23~35万円程度》
| 【項目】 | 【費用の目安】 | 【内容例】 |
|---|---|---|
| 航空券 | 12万円~ | 往復(直行便は高め、経由便なら安くなることも) |
| 宿泊費 | 5万円~ | スタンダードホテルに3泊 1泊1.5~2万円前後(2名1室の場合) |
| 食費 | 3万円~ | 1日8千~1万円前後 |
| 交通費 | 5千円~ | 地下鉄、バス、タクシー、都市間移動 |
| 観光費 | 1万円~ | 美術館、教会、ガイドツアーなど |
| お土産・その他 | 1.5万円~ | 地下鉄、バスなど |
パリのホテルは2名1室料金が一般的です。1人でも2人でもほぼ同料金ため、1人旅は割高に感じる場合があります。
ドミトリーやシングル専用部屋のある宿では、1名料金が設定されている場合もあります。
旅行スタイルによって差はありますが、一般的な3泊5日のフランス旅行では、1人あたりの費用はおおよそ23万〜35万円が目安です。航空券は出発時期や予約のタイミングによって大きく差が出ます。夏休みや年末年始などの人気シーズンは高くなりがちですが、春や秋の平日を狙えば、思いがけずお得に行けることも。
ホテルはセーヌ川周辺など中心部が便利ですが、地下鉄を使えば少し離れたエリアでも十分アクセス可能です。
市内の移動は、地下鉄やバスを自由に使える1週間有効の「ナヴィゴ・デクーヴェルト」パス(Navigo Découverte)が便利。これらを上手に取り入れることで、限られた日程でも満足度の高い旅が実現できます。
旅の予算を把握したら、次はどこを巡るかを考えるのも楽しみのひとつ。パリ市内には見逃せない定番スポットがたくさんあります。
<パリ市内観光の定番スポットをご紹介>
まず訪れたいのは、パリのシンボルであるエッフェル塔。展望台からはセーヌ川や街並みを一望でき、時間帯によって異なる表情を楽しめます。
アート好きには、名画「モナリザ」をはじめ世界的な名作が並ぶルーヴル美術館が人気です。印象派に興味があるなら、オルセー美術館もおすすめ。
歴史ある建築を楽しみたい方には、荘厳なノートルダム大聖堂や、丘の上にそびえる白亜のサクレ・クール寺院がおすすめです。どちらも、まさに「パリらしさ」を感じられるスポットです。
そして夜は、ライトアップされた街並みを眺めながらのセーヌ川クルーズで、ロマンティックなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
ディズニーランド・パリ|夢の世界を体験
ディズニー好きなら絶対に外せないのが、ヨーロッパ唯一のディズニーパーク「ディズニーランド・パリ」。日本のディズニーパークとは一味違う雰囲気や美しい装飾が魅力で、まるで童話の世界に迷い込んだような体験ができます。
パリ中心部からはRER A線(高速近郊電車)で約40分とアクセスも良好で、日帰りでの訪問も十分可能です。
パークは以下の2つで構成されています。
・ディズニーランド・パーク(クラシックなディズニーの世界)
・ウォルト・ディズニー・スタジオ・パーク(映画制作の舞台裏や最新アトラクション)
1日で両パークを楽しむことも可能ですが、効率よく回るには事前のプランニングが重要です。滞在日数や目的に応じて、無理のないスケジュールを立てましょう。
| 【項目】 | 【費用の目安】 | 【内容例】 |
|---|---|---|
| 交通費 | 2千円~ | パリ中心部~パーク間の往復 |
| チケット代 | 1.3万円~ | 1デー・1パーク券(時期により変動) |
| 飲食・お土産 | 5千円~ | 食事やスナック、お土産など |
| 宿泊費 | 2.5万円~ | 周辺ホテルに1泊(2名1室の場合) ※ランクにより変動 |
日帰りの場合の追加費用目安: 約2万円~
1泊する場合の追加費用目安 : 約4.5万円~
パリ滞在+ディズニーを組み合わせた場合の全体の費用は、約25~40万円が目安となります。
モンサンミッシェル|絶景の世界遺産に感動!
「海に浮かぶ修道院」として知られる世界遺産、モンサンミッシェル。潮の満ち引きによって姿を変える幻想的な景観は、フランス旅行の中でも特に人気のスポットです。
パリからは片道約360km。アクセスにはバスや列車を利用して約4〜5時間かかります。日帰りも可能ですが、時間に余裕があるなら1泊がおすすめです。
特に、夕暮れから夜にかけてライトアップされた修道院の姿は圧巻。朝・昼・夜で表情を変えるその風景は、宿泊者だけが味わえる特別な体験となるでしょう。
| 【項目】 | 【費用の目安】 | 【内容例】 |
|---|---|---|
| 日帰りバスツアー | 2.5万円~ | 昼食・入場料・日本語ガイド付きなどの パッケージ |
| 個人手配 | 1.5万円~ | TGV (モンパルナス駅~レンヌ駅)+バス |
| 宿泊費 | 1.5万円~ | 島の対岸または周辺ホテルで1泊 (2名1室の場合/島内は2.5万円〜) |
日帰りの場合の追加費用目安:約2.5万円~
1泊する場合の追加費用目安:(交通費+宿泊費+入場料や雑費):約4万円~
移動時間を短縮したい方や、言語・乗り換えに不安がある方は、ツアー利用が安心です。
パリ市内滞在にモンサンミッシェルを組み合わせる場合、全体の旅費は約26~39万円が目安となります。
パリ旅行をお得に楽しむ節約術5選
(1) 航空券
航空券は旅行費用でも大きな割合を占め、ポイントは、「早めの予約」と「経由便の活用」です。一般的に2~3か月前が最も安くなる傾向があり、年末年始や夏休みなどの繁忙期はさらに早めの4~6ヵ月前の予約が理想的です。航空会社では、定期的にセール行っており、直行便でも12~13万台で購入できるチャンスもあります。フライトの比較サイトを活用しつつ、航空会社の公式サイトでも直接セールを確認するのがおすすめです◎
また、航空券+ホテルのセットプラン(パッケージツアー)を利用すれば、条件によっては個別手配よりも割安で、予約も簡単、現地でのトラブル回避にも役立ちます。
(2)「パリ・ミュージアム・パス」で美術館巡りをお得に
パリではルーヴル美術館(約22ユーロ)、オルセー美術館(約16ユーロ)、ヴェルサイユ宮殿(約24ユーロ)など、一つずつ入場すると合計でかなりの金額になります。
そんな時におすすめなのが「パリ・ミュージアム・パス」。
2日券:70ユーロ
4日券:90ユーロ
6日券:110ユーロ(※2025年の料金)
対象施設は50以上で、ルーヴルやオルセー、サント・シャペル、パンテオンなど多くの人気観光地に入場可能。一部施設では入場時の列をスキップでき、時間の節約にもつながります。
(3)パン屋&スーパーで「おいしい節約」
パリには星付きレストランだけでなく、街角のパン屋やスーパーも充実しています。パン屋では焼きたてのクロワッサンやキッシュが2~3ユーロ前後から買えます。スーパーでは、3〜5ユーロほどでフレッシュなサラダやチーズ、カットフルーツなどが揃い、ホテルや公園でのんびり食べるのもパリらしい楽しみ方です。
特に、セーヌ川沿いやチュイルリー公園(Jardin des Tuileries)は、地元の人にも人気の休憩スポット。パリらしい風景を楽しみながら、食費を抑えることができます。
(4)エッフェル塔は階段で登って、節約&絶景体験
エッフェル塔に登るなら、体力に自信がある方は「階段ルート」もおすすめです。
最上階までのエレベーター直通チケット:36.10ユーロ
2階まで階段+2階→最上階はエレベーター:27.50ユーロ
階段は約700段ありますが、登る過程で見る景色は絶景で、途中にあるカフェや軽食スタンドで休憩しながら登るのも楽しい体験です。
ただし、体調に不安がある方は無理をせず、エレベーターを利用しましょう。
(5)お土産はスーパー&ドラッグストアで賢く選ぶ
パリのお土産は、観光地だけでなくスーパーやドラッグストアでも充実しています。たとえば、フランスにある代表的なスーパー「モノプリ(MONOPRIX)」のエコバッグは2ユーロ前後でとてもお手頃な価格で、デザインも豊富。ばらまき用にもぴったりです。また、ジャムやマロンクリーム、チョコレートやワインなど、スーパーにはかわいくておいしいアイテムが揃っています◎
また、ドラッグストアではフランス製コスメやスキンケアアイテムも豊富。日本でも人気のある「ビオデルマ」や「ラロッシュポゼ」などのフランス産スキンケアを日本より安く買えることもあります。
節約は「我慢」ではなく、旅の質を高める工夫です。予算内で本当に気に入ったものや大切な体験にお金を使うため、他の部分で賢く工夫しましょう。
目的地と予算のバランスで理想のフランス旅行を
フランス旅行は、目的地や過ごし方によって大きく費用が変わります。
まずは「自分にとっての優先順位」を明確にすることが、満足度の高い旅への第一歩です。今回の情報が、あなただけの理想の旅を組み立てるヒントになれば嬉しいです!
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