【2026最新】スペインの治安とマナー完全ガイド|スリ対策と注意点を徹底解説

更新:2026/02/19

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スペインはバルセロナやマドリード、セビリア、グラナダなど、世界的に知られる観光都市が多く、歴史的建築や芸術、情熱的な文化、本場のグルメを求めて毎年多くの観光客が訪れます。
一方で、観光地ではスリや置き引き、観光客を狙った詐欺など軽犯罪が発生しやすいのも事実です。「ヨーロッパの中では比較的治安がよい国」とされますが、それは基本的な注意を怠らないことが前提です。
日本と同じ感覚で行動すると、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。現地の治安事情やマナー、気をつけたいポイントを理解し、安心して旅行を楽しみましょう!

スペインの治安事情と防犯対策

ここでは、外務省「海外安全ホームページ」に掲載されているスペインの安全対策基礎データ(犯罪発生状況・防犯対策)をもとに、日本との治安の違いや、地域別の注意点について解説します。

参考資料:外務省 海外安全ホームページ「安全対策基礎データ(犯罪発生状況・防犯対策)」

日本との比較

シベーレス広場

日本は世界的に見ても非常に治安の良い国です。
夜遅い時間にひとりで歩いていても大きな不安を感じることは少なく、落とした財布が戻ってくることも珍しくありません。電車でうとうとしてしまったり、カフェで席を立つときに荷物を置いたままにしてしまったり…そんな何気ない行動が、特別な緊張感なしにできてしまうのが日本の日常です。

一方で、スペインでは同じ感覚で行動するのは少し危険です。外務省の安全対策基礎データによると、スペインでは殺人などの凶悪犯罪の発生率は比較的低いものの、盗難(スリ・置き引きなど)の軽犯罪が非常に多いことが特徴です。観光客を狙った犯罪が多く、日本人旅行者の被害も報告されています。

2024年には、在スペイン日本国大使館および総領事館に232件の日本人被害が報告され、その約99%が盗難被害でした。被害は都市部の観光地、公共交通機関、ホテル、飲食店など、旅行者が訪れる場所で発生しています。
以前、私がスペインに住む友人と街を歩いていたとき、斜めがけバッグを体の横にかけていたところ、「危ないからバッグは絶対に体の前に持って!」と注意されました。現地に住む人々ですら、それほどまで警戒心を持って日々を過ごしているのです。
まずは「日本と同じ感覚で行動しないこと」。これが防犯の第一歩です。

注意したいエリア

ラ・ランブラ – バルセロナで最も人気のある歩行者専用道路

日本人旅行者の被害が目立つ代表的な場所は、次のとおりです。

<マドリード>
スペイン広場、マヨール広場、プエルタ・デル・ソル、グラン・ビア通り

<バルセロナ>
ランブラス通り、カタルーニャ広場、サグラダ・ファミリア、グエル公園、サンツ駅

<カナリア諸島>
ラスカンテラス海岸(グランカナリア島)、テイデ国立公園(テネリフェ島)

<共通して注意したい場所>
地下鉄・駅構内、ホテルのロビー、レストランなど観光客が多く集まる場所

これらのエリアでは、観光客を狙った巧妙なスリや置き引きが報告されています。景色やショッピングに夢中になっているタイミングこそ注意が必要です。

公共交通機関での注意点

バルセロナ 鉄道(イメージ

スペインの地下鉄やバスなどの公共交通機関は、非常に利便性が高く、観光の強い味方です。しかし、観光客が集まる路線はスリ被害が多いことでも知られており、特に混雑した車内や駅構内では細心の注意が必要です。

1.ドア付近は避け、車両の中ほどへ
よくある手口のひとつに、ドアが閉まる直前に荷物をひったくり、犯人だけがホームに降りて逃走するというものがあります。これを防ぐためには、乗車後はドア付近に立ち続けず、できるだけ車両の中ほどへ移動することが基本です。

2.スマホを「窓側・通路側」に出さない
私が特に意識しているのが、「スマホを窓側に持たないこと」です。停車間際にドアや窓の隙間から手を入れてスマホをひったくり、そのまま逃走する手口があります。
車内では、なるべくスマートフォンをバッグにしまっておくのが最も安心です。操作する場合は、両手でしっかり持つことを意識しましょう。

3.「後ろポケット」は厳禁
日本での習慣で、ついついスマートフォンや財布を後ろポケットに入れたままにしていませんか?これは海外では非常に危険な行為です。混雑時には周囲の動きに気を配り、バッグや貴重品は常に体の前で抱えるようにしましょう。

海外では、日本での「日常の動作」が思わぬ隙となって被害につながることがあります。公共交通機関をスマートに利用するためにも、貴重品の管理には常に意識を向けておくことが大切です。

観光地での「巧妙な手口」

スペインのマドリードのマヨール広場

観光地では、「親切」を装った手口が多発しています。
大きな荷物を持って階段を上っているときに「運んであげる」と声をかけられ、その隙に仲間がバッグから貴重品を抜き取ることがあります。また、上りエスカレーターを突然止めて混乱を引き起こし、その間に盗む手口も報告されています。
衣服をわざと汚して「汚れていますよ」と声をかけ、注意をそらす“ケチャップスリ”も依然として注意が必要です。

旅先では親切に助けてもらう場面もありますが、見知らぬ人に急に声をかけられたときほど、自分のバッグやポケットに意識を向けることが大切です。声をかけられたらまずはバッグをしっかり押さえ、写真撮影やスマホ操作に夢中になる前に周囲を確認する習慣をつけましょう。

夜間の外出

夜のマドリード街並み(イメージ)

スペインの都市部や観光地は夜でも明るく、人通りもあるため比較的安全に感じることがあります。ただし、通りを一本入ると急に人通りが少なくなることもあります。
裏通りや街夜間に移動する場合は、できるだけ明るく人通りのある通りを選びましょう。

また、タクシーを利用する場合は、空港や駅、市内の正規タクシー乗り場から乗車するのが安全です。流しの正規タクシーも利用できますが、空港や観光地周辺で客引きをしている無許可車両には乗らないように注意が必要です。主要都市では、配車アプリのUberCabifyも利用可能で、料金が事前に確認できるため安心です。
「日本と同じ感覚で行動しないこと」。この意識を持つだけで、トラブルのリスクはぐっと下がります。

身近なものでできる防犯対策

空港イメージ

身近なアイテムやちょっとした工夫が防犯対策にも繋がります。私が実践している具体的な方法をご紹介します。

1. 100均グッズを活用する
✓財布にストラップをつけ、バッグの内側と繋げる
万が一カバンに手を入れられても、簡単には抜き取られません。「物理的にすぐ取れない状態」にしておくことがポイントです。
✓普段の財布は持ち歩かない
日本で普段使っているブランド財布は持参しません。
代わりに100円ショップのポーチを使用。財布に見えない形にするだけでも、狙われにくくなります。

2. 冬場は「首下げスタイル」で安心
✓財布に紐をつけて首に通し、コートの内側へ収納
外からは見えず、さらに体に密着しているため奪われにくい方法です。
パスポートやカード類も同様に管理できます。

3. 荷物は体の前で管理
✓リュックやバッグは前で抱える
常に視界に入る位置で持つことで、スリや置き引きのリスクを大きく減らせます。

4. 周囲の状況に注意する
✓写真やスマホ操作前に周囲を確認
「今ここで出して大丈夫か?」と一瞬考える習慣が大切です。
✓声かけには警戒する
「写真を撮りましょうか?」「道に迷っていますか?」こうした親切な声かけが、スリのきっかけになるケースもあります。
不要であれば、笑顔で、しかしきっぱり断る。
物売りや不要な親切も、曖昧にせずはっきり意思表示することが重要です。

ほんの少し意識するだけで、旅行中の被害リスクは大きく下げられます。
しっかり備えて、安全で楽しい旅を楽しんでください。

マナー・習慣

スペインのレストラン

魅力あふれるスペインをより快適に楽しむために、事前に知っておきたいマナーや習慣、2026年の最新情報をまとめました。

シエスタ(昼休憩)

スペインでは昼過ぎに「シエスタ」と呼ばれる休憩時間を取る習慣があります。
都市部では減少傾向にありますが、地方都市や個人商店では今も根強く残っており、13時~17時頃まで小さな店舗や観光施設が閉まることがあります。
大きなショッピングセンターや都市部の観光地は通常営業していることも多くありますが、旅行前に営業時間を確認しておくと安心です。

レストランでのマナー

スペインの食事文化は、時間をかけてゆったり楽しむ文化が特徴です。
●ランチ:14時~16時頃
●ディナー:20時~23時頃
早めの時間に行くと、まだ営業準備中の場合があるため注意しましょう。

店員を呼ぶときは、目を合わせるか軽く手を挙げるのがスマートです。大声で呼ぶのは失礼とされるため避けましょう。

チップ事情

スペインではチップは義務ではなく、感謝の気持ちとして渡す文化です。

●レストラン:合計の5〜10%程度(サービス料込なら不要)
●カフェ・バル:おつりの端数を置く程度
●タクシー:端数を切り上げる(例:9.30ユーロ → 10ユーロ)。
●ホテル:ポーター1〜2ユーロ/ハウスキーピング1〜2ユーロ/日

レシートに「Servicio incluido(サービス料込)」とあれば追加は不要です。

水事情

スペインの水道水は、飲料基準を満たしており基本的には安全です。
ただし、日本の軟水に慣れている旅行者にとっては、地域によっては飲みにくく感じることがあります。特に南部や内陸部では硬水が多く、ミネラル分を多く含むため、味や口当たりが強く感じられる場合があります。また、古い建物では配管の影響で味やにおい、まれに色が気になることもあります。
旅行中の飲料水としては、スーパーやコンビニで購入できるミネラルウォーターを利用がおすすめです。価格はおおよそ0.5ユーロ~1.5ユーロ程で購入できます。

なお、スペインのレストランでは、日本のように席に着くだけで無料の水が提供されることは基本的にありません。水を注文する場合は有料のボトルウォーターとなります。注文時には、炭酸入りの「con gas(コン・ガス)」か、炭酸なしの「sin gas(シン・ガス)」かを確認すると安心です。

教会や美術館での服装・行動

スペインはカトリックの影響が強く、教会や大聖堂、美術館など神聖な場所を訪れるときは露出の多い服装を避けるのがマナーです。
ノースリーブやタンクトップ、短すぎるパンツやミニスカートは控え、肩や膝を覆う服装が望ましいでしょう。教会内では帽子を脱ぎ、静かに行動するなど、場所の雰囲気に合わせた振る舞いが大切です。
美術館では、展示物や作品に触れず、撮影禁止エリアでは必ずルールを守りましょう。音を立てず、静かに鑑賞することが基本です。こうした配慮が、スペインの文化や芸術をより深く楽しむコツとなります。

挨拶・コミュニケーション

スペインでは日常的な挨拶を大切にします。
お店に入るときは「Hola(オラ)こんにちは」
出るときは「Gracias(グラシアス)ありがとう」
の一言を添えるだけで、現地の人との距離がぐっと縮まります。

<基本のスペイン語>
Hola(オラ):こんにちは
Buenos días(ブエノス ディアス):おはよう/午前中の挨拶
Buenas tardes(ブエナス タルデス):こんにちは/午後の挨拶
Gracias(グラシアス):ありがとう
Adiós(アディオス):さようなら

トイレ事情

スペインの街中では、日本のような無料の公衆トイレはあまり多くありません。特に都市部では、駅や観光施設、デパート、ショッピングセンターなどのトイレを利用するのが一般的です。
一部には有料トイレもあり、料金は1回0.5〜1ユーロ程度が目安です。少額の小銭を用意しておくと安心です。
また、地方都市や歴史的な建物では配管が古い場合があり、トイレットペーパーを便器に流せないことがあります。その場合は備え付けのゴミ箱に捨てるよう案内表示がありますので、表示に従いましょう。外出中に備えて、ティッシュやウェットティッシュを持ち歩くと便利です。
さらに、バルやカフェで飲み物などを注文し、そのついでにトイレを利用するのもスペインでは自然なマナーとされています。観光中にトイレを探す際は、無理に公衆トイレを探すよりも、休憩を兼ねてカフェに立ち寄るのも一つの方法です。

事前準備と心得

旅行準備イメージ

旅行前にしっかり準備しておくことで、スペイン旅行をより快適で安全に楽しむことができます。貴重品管理や服装など、押さえておきたいポイントをまとめました。

貴重品管理

スペイン旅行において貴重品管理は最重要ポイントのひとつです。スリや置き引きは決して珍しいものではなく、「少しの間だけ」という油断が被害につながることもあります。
パスポートはコピーを用意し、財布やクレジットカードはひとつにまとめず分散して持つのがおすすめです。また、宿泊先にセーフティボックスがある場合は活用しましょう。基本的な対策を心がけるだけでも、リスクを大きく減らすことができます。

スマホの取り扱いと通信環境

近年はスマートフォンを狙ったひったくり被害が報告されています。歩きながらの操作や、人混みの中での使用は特に注意が必要です。地図を確認する際や写真を撮るときも、周囲の状況に目を配りましょう。

旅行中は通信環境を確保しておくことも大切です。eSIMや海外用SIMカードを利用して常にインターネットに接続できるようにしておくと、移動中の確認や万が一のトラブル時にも安心です。
位置検索や遠隔ロックの設定を事前に確認しておくと、紛失時の対応がスムーズになります。

紫外線対策と体調管理

スペインは日差しが非常に強く、特に6〜9月の夏は紫外線量が高くなります。南部や内陸部では気温が35℃を超える日もあり、観光中は暑さ対策が欠かせません。
日焼け止めはSPF30以上(真夏はSPF50+がおすすめ)を使用し、汗をかいた後はこまめに塗り直しましょう。帽子やサングラスも有効です。石畳の街では照り返しも強いため、想像以上に日差しを浴びています。

また、乾燥した気候のため脱水になりやすい点にも注意が必要です。のどが渇く前に水分補給を心がけ、暑さの厳しい時間帯(14〜17時頃)は屋内観光や休憩を取り入れると安心です。
万全の対策をしておけば、スペインの青空の下でも快適に観光を楽しめます。

チケット・観光施設の事前購入

人気観光地では、当日券を求めて並ぶよりも、事前にオンラインで予約しておくほうが圧倒的にスムーズです。入場制限や時間指定がある施設では、事前予約がほぼ必須となる場合もあります。

代表的なスポット
・サグラダ・ファミリア(バルセロナ)
・ピカソ美術館(バルセロナ)
・グエル公園(バルセロナ)
・アルハンブラ宮殿(グラナダ)
・セビリア王立アルカサル(セビリア)

事前にチケットを確保しておけば、長い行列を避けられるだけでなく、入場時間に合わせて効率よく観光計画を立てることができます。

服装と行動のポイント

防犯の観点からも、「観光客だと一目で分かる服装」はできるだけ避け、高価なブランド品や過度な露出は控えましょう。シンプルで落ち着いた服装を心がけるだけでも、安心感が大きく変わります。私自身も、アクセサリーはつけないか、つけるとしても控えめにしています。
また、夜間の外出はできるだけ最小限にし、移動する際は人通りの多い道を選ぶようにしましょう。ほんの少し意識するだけで、トラブルを未然に防ぐことにつながります。

2026年2月現在、外務省海外安全ホームページによると、スペインには危険情報・感染症危険情報ともに特別な注意喚起は出ていませんが、出発前には必ず最新の情報を確認しましょう。
外務省 海外安全情報 スペイン 》

まとめ|事前の知識が、スペイン旅行をもっと安心で楽しいものに

街全体が花に囲まれるパティオ祭り!(イメージ)

スペインは、歴史ある街並みや芸術、美食、街歩きの楽しさなど、多彩な魅力にあふれた国です。基本的な防犯意識と事前の準備を押さえておけば、旅行中も安心して快適に過ごすことができます。
女性のひとり旅や初めての海外旅行でも、準備と心構え次第で、安全で思い出深い時間を過ごせます。事前の知識を味方につけて、スペインならではの魅力を存分に味わってください!

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旅工房のヨーロッパ担当トラベル・コンシェルジュが、ヨーロッパの最新情報をご紹介します!

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